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実家を売る!相続した実家の処分について

いざというときに備えよう。相続した実家の処分方法について

はじめに

親が高齢になると健康が心配になってきます。元気なうちはいいけれど、もし病気や怪我をしてしまったら? あまり考えたくはないけれど亡くなった後のこと……色々な不安が頭をよぎることがあるかもしれません。

親が亡くなった場合、葬儀や相続手続き、遺品整理など、やらなければならないことがたくさんあります。実家や遺品には思い出が詰まっており、簡単には割り切れないことかもしれませんが、いざという時に困らないために手順や方法について知っておきましょう。

以前の記事「貸す?売る?空き家になった実家はどうする?」では空き家になった実家をどうするべきかお伝えしましたが、今回は具体的に、「相続が発生した場合の手続きから実家の売却」までの手順について説明してきます。

もくじ

1.相続手続き
1-1.遺言書の確認
1-2a.遺言書がある場合
1-2b.遺言書が無い場合
1-3.名義変更
2.実家の片付けと隣家との境界線
2-1.遺品整理
2-2.隣地境界線の確認
3.節税対策
3-1.譲渡所得税について
3-2.相続した物件に関する制度
4.実家の売却
4-1.実家売却の手順
4-2.実家の売却において気をつけたいこと
まとめ

1.相続手続き

1-1.遺言書の確認

相続が発生した場合、最初にやるべきことは遺言書の確認です。遺言書とは、遺言者(亡くなった方)が「誰にどのように自分の財産を受け継いでもらいたいか」を記した書類です。

原則として、遺言書は法律で定められた相続の割合よりも優先されます。ただし民法で定めた方式に従って作成されたものでなければ法的な効力はありません。

遺産の分割が終わってから遺言書が見つかり、それがきっかけでトラブルが起こるケースなどもあるので、必ず遺言書の有無の確認をしましょう。

遺言書には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の三種類があります。
探し方は遺言書の種類によって異なります。

自筆証書遺言の場合は遺言者が保管しているため、相続人が探す必要があります。専門家や弁護士に預けてあったり、自宅の金庫の中や遺品にまぎれていたりと保管場所はさまざまです。遺言作成に関わった専門家に問い合わせたり、自宅を注意深く確認したりしましょう。

公正証書遺言の場合は公証役場に遺言書が保管されます。日本全国の公証役場を対象とした遺言検索システムがあるので、最寄りの公証役場に問い合わせれば遺言書の有無がわかります。

秘密証書遺言の場合は、公証役場に行けば遺言作成をしたかどうかの確認はできますが、保管自体はされていません。自筆証書遺言と同じように相続人が自分で探す必要があります。

なお、自筆証書遺言と秘密証書遺言を見つけた場合は、その場で開封しないようにしましょう。家庭裁判所でおこなう検認手続以外のときに開けてしまうと処罰される可能性があります。遺言書の取扱いには充分注意しましょう。

1-2a.遺言書がある場合

遺言書がある場合は、その内容に従った相続をおこないます。先ほども少し触れましたが、自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合は家庭裁判所で検認をしましょう。検認とは、遺言書の存在と内容をあきらかにし、遺言の改ざんを防止するための手続きです。家庭裁判所外で開封したり、検認を受けずに遺言を執行すると過料に処されます。

1-2b.遺言書がない場合

遺言書がない場合は、民法で定められた法定相続人が相続をおこないます。相続人が複数いる場合、相続財産は全員の共有となります。相続人全員での話し合いによって、遺産の分割をすることができます(この話し合いのことを遺産分割協議と呼びます)。

遺産分割協議でもまとまらない場合は法定相続分に従います。法定相続人と法定相続分については下図のように定められています。

1-3.名義変更

遺言書の内容や法定相続分、相続人での協議の結果にのっとり、相続をおこないます。生命保険金の請求や、預貯金・有価証券の名義変更、各種財産の名義変更、不動産の名義変更など、相続手続きは多岐に渡ります。
相続手続きの中には、法的に期限があるものや、時効となる期限が決まっているものもあります。しっかりと確認をしておきましょう。

この中で、相続した実家の処分に関わる手続きは「不動産の名義変更」になります。不動産の名義変更というのは、登記簿の所有権移転登記(所有者変更)のことを指します。法務局で所有権移転登記の申請手続きをする必要があります。

実は、相続した不動産の名義は、変更する義務も、いつまでに手続きをしなければならないという期限もありません。売却する際にも、かならずしも名義変更をしなければならないわけではありません。

しかし名義変更をおこなわないことで、いくつものデメリットが発生します。

・共有している者全員の同意が必要になるため、売却などの処分が自由にできない。
・他の相続人が自分の法定相続分だけを勝手に登記して売却してしまう(自分が持っている所有権の割合分は自由に処分できる)。
・将来的に相続人が増える可能性がある(相続人の一人が亡くなると、その配偶者や子など家族が相続の権利を引き継ぐため)。

上記は一例ですが、デメリットは他にもあります。単独で不動産を相続した場合は、なるべく早い時期に名義変更をすることをおすすめします。

所有権移転登記の申請手続きには、さまざまな書類が必要になります。具体的には(以下はざっと読み飛ばしていただいて構いません)、遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書、司法書士への委任状、相続人全員の戸籍謄本と住民票、固定資産評価証明書、被相続人の戸籍の附票か住民票の除票など、聞き覚えのないものも多いと思います。

自分自身で用意するにはとても手間がかかるため、不動産会社に相談したり司法書士に代行依頼をするのが一般的です。

所有権移転登記をする際、登録免許税が発生します。所有権の登記に対して課される税金のことです。固定資産税評価額や地域によっても異なりますが、登録免許税と司法書士に依頼した手数料とを合わせて、費用総額はおよそ10~20万円ほどになると考えておくとよいでしょう。

2.実家の片付けと隣家との境界線

2-1.遺品整理

実家を売却する前には遺品を片付けておくことが必要です。

個人でおこなう場合はまず仕分けをしましょう。貴重品や思い出の品、リサイクルできる物、処分する不要な物、といったように遺品を分類すればどこから手を付けていけばいいのかが明確になります。

亡くなられた方の物を仕分け、処分するのは決断や勇気のいることでしょう。しかし遺品とともに気持ちに整理をつけるためにも思いきって片付けましょう。

時間や労力に都合がつかない場合は、遺品整理業者に依頼するという方法もあります。体力的に遺品を整理するのがむずかしい、実家が遠方にあるためなかなか遺品整理に行けないなど、自分で遺品整理をおこないたくてもできない理由もあると思います。費用はかかりますが、選択肢のひとつとして考えておきましょう。業者によっては仏壇や仏具の処理や引っ越しもおこなってくれるところもあります。

2-2.隣地境界線の確認

実家を売却するにあたって、隣地境界線はあらかじめ確認しておくべきことの一つです。隣人とのトラブルを防止するためにも、隣地との境界線を確定させておきましょう。土地の境界があいまいだったために問題へと発展してしまったというケースはたくさんあります。

また、土地の境界線を明確にしておくことによって高く売却することも可能です。所有している土地の境界線があいまいだと土地の価値が下がる傾向があります。

境界に堀やフェンスがあったり、境界標が設置されていたり、境界確認書があれば良いのですが、確認する手段がない場合は測量士に測量の依頼をしましょう。朝日土地建物では測量士の紹介もおこなっているので、隣地との境界について気になることがあれば相談してみてください。

3.節税対策

3-1.譲渡所得税について

不動産を売却した際に出た利益のことを譲渡所得といい、それに対して譲渡所得税がかかります。譲渡所得と譲渡所得税は以下の計算式で算出します。

収入金額 – (取得費 + 譲渡費用) = 譲渡所得

収入金額……不動産を売却して得た代金。
取得費………売却した不動産の取得にかかった費用。わからない場合は売却価格の5%で概算する。
譲渡費用……不動産を売却するために直接かかった費用。印紙税や仲介手数料など。

(譲渡所得 × 所得税) + (譲渡所得 × 住民税) = 譲渡所得税

売った年の1月1日時点の所有期間によって、税率が変わります。
※復興特別所得税として所得税額の2.1%が加算されます

短期譲渡所得(所有期間が5年以下の場合)
 所得税 15.315%  住民税 5%

長期譲渡所得(所有期間が5年を超える場合)
 所得税 30.63%   住民税 9%

3-2.相続した物件に関する制度

相続した家を売却したのに税金や諸経費で思っていたより費用がかさんでしまい、結局売却代金とあまり変わらなくなってしまった……ということにならないためにも、相続した物件に関する制度を上手に活用しましょう。

相続で入手した不動産に対して適用される特別控除や、譲渡所得税に関わってくる取得費を一定額加算できる制度があります。必要な条件を満たしているのか判断がむずかしいため、ここではどのような制度があるかを簡単にお伝えします。

・空き家の譲渡所得税3,000万円控除
相続した不動産を特定の期間内に売却し、かつ一定の条件に当てはまるとき、譲渡所得の金額から最大で3,000万円まで控除することができる制度。

・相続税の取得費加算の特例
相続した不動産を3年10か月以内に売却することによって、相続税のうちの一定金額を取得費に加算することができる制度。

制度について詳しく知りたい場合や、条件を満たしているのか確認したいときは、不動産会社などに相談してみましょう。朝日土地建物には宅地建物取引士など税法にも強い資格を持ったスタッフが在籍しています。

優遇税制の多くは、自分から申請しなければ受けられない制度です。つまり知っていなければ損をする可能性があります。誰かが勝手に親切で優遇措置をしてくれる、ということはありません。

ですが、ほんの少しでも覚えていれば「こういう優遇制度があるという話を聞いたことがあるのですが、うちの場合は適用されますか?」というように相談内容を明確にし、不動産会社とスムーズなやり取りをすることができます。不動産会社はもちろん不動産に関するエキスパートなので、的確に答えてくれますし、より良い提案をしてくれるでしょう。

4.実家の売却

4-1.実家売却の手順

実家を売る準備が整ったら実際に売却の手続きに入りましょう。実家の売却も、不動産の売却手続きと同じになります。全体のおおまかな流れとしては、

①不動産会社に査定を依頼する

②不動産会社を選び、契約を締結する

③不動産を売りに出す

④売却交渉・契約・引渡し

という4つのステップになります。

より詳しく不動産の売却について知りたい方は下記のページをご覧ください。

・「不動産売却の流れ
・「できるだけ不動産を高く売る3つのコツって?

4-2.実家の売却において気をつけたいこと

住み替えなどによる住居の売却と実家の売却とでは手順に大きな差はありません。ここではそれ以外での違いや気になる点について触れていきます。

実家が遠方にある場合、不動産の相場感がよくわからなかったり、売却を急ぐあまり不動産会社えらびをおろそかにしてしまう傾向があります。

実家が近場であればチラシなどで不動産の情報を目にすることもあり、相場についてなんとなく見当をつけることができます。ですが遠方のこととなると、いくらが妥当な価額なのか判断するのはむずかしいことです。近場での住居売却でも相場を調べることは大切ですが、遠方であってもしっかり相場を知ることは後悔のない売却につながります。

また、遠方だからよくわからないという点で共通しているのが、不動産会社のえらび方です。普段自分が暮らしている生活圏以外で、大手や有名どころの他にどのような不動産会社があるのかわかりますか?不動産会社に限らず、スーパーや飲食店などでも構いません。たとえ地元で有名であっても、聞き覚えや見覚えのない店に足を運ぶのは勇気のいることです。

「もし良くない店だったらどうしよう」「有名な店なら少なくとも失敗することはない」そんな思いから、自分が知っているという理由で店をえらんでしまうこともあるでしょう。スーパーや飲食店であれば多くても数千円前後の差かもしれませんが、不動産では数百万円単位での違いになることもあります。その地域の優良店を知らないばかりに損をすることがないよう、時間をかけてでもしっかりと依頼する不動産会社をえらびましょう。

まとめ

相続手続きや売却に関わる税金などについて聞き慣れない単語や制度が多く、最初は戸惑うことも多いかもしれません。実家を片付け、売却することは大変な労力が必要になります。そんな皆様のお手伝いをし、負担を軽減することが不動産会社の重要な仕事の一つだと思います。

相続についてのご相談から不動産の売却まで、朝日土地建物では専門のスタッフがお客様の目線に立って対応いたします。